メールマガジン
No.51 2011年11月15日発行
☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★☆☆★☆☆
日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン
第51号 2011/11/15
☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★☆☆★☆☆
編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局
□ 目 次
◆早稲田大学知的資本研究科ワークショップ2011開催のお知らせ
◆知の創造研究部会12月9日開催のご案内
◆新刊書籍『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』のご案内
◆『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号投稿募集のお知らせ
◆アート部会活動報告Vol.3「茶道の歴史と知からの学び」
--------------------------------------------------
◆早稲田大学知的資本研究科ワークショップ2011開催のお知らせ
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)
来る11月29日(火)、早稲田大学小野記念講堂にて、知的資本に関する
ワークショップを開催することとなりました。平日の開催になりますが、
充実した内容にすべく準備しておりますので、ふるってご参加頂けます
ようお願い申し上げます。
・開催者 早稲田大学知的資本研究会・日本ナレッジ・マネジメント学会
・日 時 2011年11月29日(火)13:00-18:20
・会 場 早稲田大学小野記念講堂
東京都新宿区西早稲田1-6-1
電話:03-5288-1482
URL:http://www.waseda.jp/culture/link.html
・受講料 無料
・連絡先 早稲田大学大学院商学研究科 花堂研究室 瀬川知恵子
・申 込 日本ナレッジ・マネジメント学会事務局へ
1.会員の種別(個人・法人)、
2.氏名、
3.所属先を記したメールで申し込んでください。
申込先E-Mailアドレスは kms@gc4.so-net.ne.jp です。
その際、申込メールの件名は「11.29WS参加申込」として下さい。
・プログラム
13:00-13:05 開会挨拶
13:05-14:00 早稲田大学知的資本研究会2010-2011年の活動報告(日本語)
13:05-13:15 IIRC統合報告に関するWICRSからの提言
花堂 靖仁-早稲田大学
13:15-13:30 WICI Frameworkフレームワークに基づく統合報告事例
中村 良子-経済産業省
13:30-13:45 マザーズ上場会社を対象にしたホリスティック投資レポート
宮永 雅好-早稲田大学
13:45-13:55 質疑応答
14:00-15:15 セッション1:新たな成長の源泉:無形資源を生かす価値創造(日本語)
報告者:岩田 一明 氏、国際高等研究所 上級研究員
討論者:
東條 吉朗 氏、新エネルギー・産業技術総合開発機構総務企画部長
森田松太郎 氏、日本ナレッジ・マネジメント学会理事長
船橋 仁 氏、株式会社ICMG(旧株式会社アクセル)社長
西田 陽介 氏、日本経済研究所アドバイザリーサービス部長
司 会:花堂 靖仁 早稲田大学教授
15:15-15:25 休憩
15:25-16:40 セッション2:伝統的な株式投資レポートを超えて(日本語)
報告者:東証マザーズ上場会社社長を予定
討論者:
松崎 裕之 氏、一般社団法人 証券リサーチセンター理事
鈴木健二郎 氏、日本経済新聞社 ヴェリスタ編集部記者
栗本 義丈 氏、三菱UFJリサーチ&コンサルティングチーフコンサルタント
他討論者1名を予定
司 会:宮永 雅好 早稲田大学
16:45-18:15 セッション3:共同体の知的資本経営への新たなる展望(英語)
報告者:Ahmed Bounfore教授、パリ南大学
討論者:
Hank Kune 氏、オランダ・フューチャーセンター
Anne Wu教授、台湾政治大学
高梨 智弘 氏、日本ナレッジ・マネジメント学会副理事長
他討論者2名を予定
18:15-18:20 閉会挨拶
◆知の創造研究部会12月9日開催のご案内
(日本ナレッジマネジメント学会理事 知の創造研究部会長 植木英雄)
第18回研究会を下記の要領で行ないますので、ご参集願います。
今回は日本アイ・ビー・エムの林 弘夫氏と椙村 茉莉子氏から「世界のCEO
が考える変革とIBMによるプロフェッショナルのネットワーク化の取り組み」
について発表して頂きます。
世界1,500名以上のCEOに直接インタビューを実施してまとめたCEO Study
2010の調査結果を踏まえて、「組織に創造性を発揮させるリーダーシップ」に
関する変革のスタイルやIT戦略プランの日本と世界のギャップについての有
益な示唆をKMの視点から伺います。
また、IBMが42万人の社員をネットワーク化し、組織としての創造性を一層高
める取り組み事例として、近年導入したツール「Small Blue」のデモがあります。
参加者の皆さんとの質疑・討論で組織を創造的にするリーダーシップについて
一緒に考えてみたいと思います。
日 時:12月9日(金)夜6時10?8時30分
会 場: 大手町ビル533号室(東京経済大学葵友会オフィス)
(地下鉄大手町駅ビル5階)
報告者:林 弘夫氏(株)日本アイ・ビー・エム(ナレッジ&リサーチ担当課長)
椙村 茉莉子氏(GBS事業担当者)
テーマ:「世界のCEOが考える変革とIBMによるプロフェッショナルの
ネットワーク化の取り組み」
(報告60分、デモ15分程度、質疑・討論60分を予定)
司 会: 植木英雄・研究部会長(東京経済大学教授)
参加費:一般参加者(若干名・無料)
会場・資料の準備のため参加を希望される方は部会長までご連絡願います。
連絡先:研究部会長 植木
皆様のご参加をお待ちしております。
◆新刊書籍『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』のご案内
(日本ナレッジマネジメント学会理事 知の創造研究部会長 植木英雄)
さて、この度長年の文科省・科研費研究助成による研究成果が本学会員に
より上梓されましたので、会員の皆様にお知らせいたします。
会員の皆様の中には本研究成果の発表会も兼ねた公開フォーラムにご参加
頂きましたが、その時のパネルディスカッションの抄録も付録に所載してあ
ります。(富士通、日本HP, スズキの経営幹部の報告と討論等を所載)
★『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』
著者 植木英雄・植木真理子・齋藤雄志・宮下清、 文眞堂 201110.25発行
A5判上製 277頁 定価 3045円(2900円+税) ISBN 9784830947193
グローバルなイノベーション競争が進展する今日、先進企業の知の創造と
人材育成のあり方はどうあるべきなのか。また知の創造の促進要因とは何か
。本書は、日米の主要企業における知の創造のメカニズムやプロセスの実態
を鋭く解明。日米における主要な自動車企業および情報機器企業28社のアン
ケート調査データ(有効回答1106)に基づく統計解析や、企業の管理者171名
に対するインタビュー調査結果を丹念に分析。
仮説検証と事例研究による定量・定性的な分析と考察を踏まえ、独自の知の
創造を促進する経営モデルを提示して知を創造する成功企業の実態を解明。
知の創造の理論的、実践的インプリケーションも提示した画期的な研究成果
です。
なお、企業の事例研究では、本田技研、日産、GM, パナソニック、リコー、
HPが所載されています。
目 次
序章 プロローグ
第1章 研究の目的と方法
第2章 知の創造に関する先行研究のレビュー
第3章 知の創造を促進する概念モデルと日米企業の調査結果
第4章 日米企業における知の創造に関する意識調査
第5章 主要企業の事例研究
第6章 知を創造する経営の考察
終章 まとめと展望
http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book4719.html
●会員特典
なお、会員の皆様には学会本部事務局で会員番号を確認されて番号、
郵送先等の情報を出版社に申し込まれますと特別2割引で購入可能です。
◆『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号投稿募集のお知らせ
(『ナレッジ・マネジメント研究年報』編集委員長 植木 英雄)
『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号の投稿(論文および研究ノート)
の募集を2012年1月30日まで延期いたします。
投稿される場合は、2011年11月15日までに投稿される題名と連絡先を事前に
編集委員長宛てにメールで連絡願います。(編集計画の参考にします。)
なお、投稿原稿は投稿規程と執筆要項(学会HPリンク先参照)に基づき、
2012年1月30日までに3部をメディアと一緒に学会事務局 研究年報
編集委員会宛てに送付してください。
投稿は最近年の年次大会、研究部会等の発表者以外でも自由に投稿できます。
会員の皆さんの奮っての投稿をお待ちしております。
「ナレッジ・マネジメント研究年報」投稿規定
http://www.kmsj.org/news/nenpou_kitei.pdf
「ナレッジ・マネジメント研究年報」執筆要項
http://www.kmsj.org/news/nenpou_youkou.pdf
連絡先:研究年報編集委員長 植木英雄
原稿送付先:日本ナレッジ・マネジメント学会事務局 研究年報編集委員会宛
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町3-1-10田中ビル4階
◆アート部会活動報告Vol.3「茶道の歴史と知からの学び」
(アート部会長 小野瀬由一)
1.茶道の歴史
・日本における茶の歴史は、平安時代の『日本後紀』に嵯峨天皇が梵釈寺大僧
都「永忠」から中国・唐伝来の団茶を奉納(815年)された記述があることに
始まる。
・鎌倉時代には、栄西、源実朝に抹茶を献じると『喫茶養生記』(1214年)に
あり、禅宗寺院に「茶礼」が定着したことが伺える。
・室町・北山文化時代には、足利将軍の「会所(六間)」では唐絵+花瓶+香
炉+文房具が飾られ、会所では懐石(食事+酒)+お茶が振る舞われた。
・室町・東山文化時代には、会所は同朋衆により座敷飾り+唐絵・唐者の管理
・鑑定・連歌が行われ、同朋衆の中から能阿弥・芸阿弥・相阿弥が登場し、会
所を通じ唐者荘厳の茶が大成された。
一方、村田珠光「数寄(唐物名物の茶)」による草庵を考案し、その弟子であ
る古市澄胤(ふるいちちょういん)による淋間茶湯(風呂+茶の湯)武野紹?
による和歌の思想による和風化が深化された。さらに、武野紹?の弟子の千利
休は「わび茶」を大成し草庵を一畳半茶室まで深化させた。他方、この時代に
は社寺門前の茶売りが登場し、庶民への一服一銭(路傍の茶)の茶売りが始ま
った。
・安土桃山時代には、会所の茶は信長・秀吉による政道の茶となり、後に古田
織部(織部茶碗)・小堀遠州(きれいさび)などの「大名茶」となった。一方
、この時代の禁中では、後水尾天皇による「禁中の茶=茶の湯+遊宴」が始ま
り、常習院宮による「茶の湯」の伝授が行われた。他方、千家の「わび茶」は
子孫に伝承され、千宗左(表千家)・千宗室(裏千家)・千宗守(武者小路千
家)となった。
・江戸時代には、裏千家において「わび茶」の点前作法として「七次式」が創
案されその作法は後世まで伝承された。一方、大名茶は片桐石州により四代将
軍徳川家綱へ献茶されたがこの頃になると「わび茶」への傾斜が見られたが、
松平不味『古今名物類聚』を経て井伊直弼『茶湯一会集』に到達した。
・明治時代には、明治維新により茶の湯など日本伝統文化は衰退したが、千家
の「わび茶」は家元伝承した。一方、大名茶と禁中茶は豪商などによる「数寄
者の茶」として統合された。
・大正時代には、千家の「わび茶」は学校茶道を展開し女性の「茶の湯」とし
て定着した。一方、「数寄者の茶」は岡倉天心の『The Book of TEA』(1906年
)により米国ニューヨークの上層階級に紹介され「茶の湯」の国際展開が始ま
った。
・昭和時代には、女性の嗜みの一つとして「茶の湯」が大衆化し今日に至って
いる。
2.茶道の知
・千利休「わび茶」では、点前作法=形が身につくことで心も育つとし、三要
素=位置+順序+動(序破急)と三体(真行草)が奥儀とされた。
・「わび茶」の手順は、七事式で示され「茶かふき」「廻り炭」「廻り花」「
炭座」「花月」「一二三」「員茶」である。
・「茶の湯7則」は、?花は花のように、?炭は湯の沸くように、?夏は涼し
く、?冬は暖かく、?刻限は早めに、?降らずとも雨の用意、?相客に心をつ
けよ、である。
・「茶の理念」は、瞬間瞬間を大切にする「一期一会」である。
・茶道の修練の「守破離」といわれ、「守」は法を順守し身に付ける段階、「
破」は法を破る段階、「離」は法を離れて自由闊達の境地である。
・「お茶の心」は、「卒啄同時」(亭主と客、客同士の呼吸がぴったり合うこ
と)である。
・利休の「茶道精神」は「和敬清寂」であり、「和」は互いに認め合い、譲り
合うことで、「敬」は主客共に尊厳な人格であることを相互に認め合い互いに
礼拝すること、「清」は心を清め、その清められた心から自在に動き出すこと
、「寂」は変化によって動揺することのない心の寂然不動の心境である。
3.茶道から学の学びに関する考察
・「わび茶」の三要素=位置+順序+動(序破急)と三体(真行草)は、企業
経営におけるSWOT分析+戦略構築+戦術構築と製品化バリエーションといえよ
う。
・「わび茶」の七事式は、企業経営における事業プロセスや手順の明示といえ
よう。
・「茶の湯7則」は、企業経営の重要成功要因である?最適資源配分の原則、
?選択と集中の原則、?顧客価値創造の原則、?コア・コンピタンスの原則と
いえよう。
・「茶の理念」の「一期一会」、「お茶の心」の「卒啄同時」は企業の顧客満
足及び従業員満足の視点といえよう。
・「茶道精神」の「和敬清寂」は、人と組織を動かすためのコミュニケーショ
ンの視点といえよう。
・茶道の修練の「守破離」は、企業社員の役割分担と必要能力及び教育研修方
法の明確化といえよう。
【参考文献】
・千宗室著『茶の心』淡交社、2001年10月
・立木智子著『岡倉天心・茶の本鑑賞』淡交社、1998年10月
・岡倉覚三著『茶の本』岩波文庫、1961年1月
(文責:KMSJアート部会長 小野瀬由一)
------------------------------------------------------------
============================================================
<編集後記>
内容についてのご意見、ご感想及びメールアドレスの変更などは以下の
アドレスにお願いします。 (編集長 松本 優)
学会アドレス:kms@gc4.so-net.ne.jp
編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局(森田隆夫)
問合先 日本ナレッジ・マネジメント学会事務局
TEL:03-3270-0020 E-Mail:kms@gc4.so-net.ne.jp
日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン
第51号 2011/11/15
☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★☆☆★☆☆
編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局
□ 目 次
◆早稲田大学知的資本研究科ワークショップ2011開催のお知らせ
◆知の創造研究部会12月9日開催のご案内
◆新刊書籍『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』のご案内
◆『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号投稿募集のお知らせ
◆アート部会活動報告Vol.3「茶道の歴史と知からの学び」
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◆早稲田大学知的資本研究科ワークショップ2011開催のお知らせ
(日本ナレッジ・マネジメント学会事務局)
来る11月29日(火)、早稲田大学小野記念講堂にて、知的資本に関する
ワークショップを開催することとなりました。平日の開催になりますが、
充実した内容にすべく準備しておりますので、ふるってご参加頂けます
ようお願い申し上げます。
・開催者 早稲田大学知的資本研究会・日本ナレッジ・マネジメント学会
・日 時 2011年11月29日(火)13:00-18:20
・会 場 早稲田大学小野記念講堂
東京都新宿区西早稲田1-6-1
電話:03-5288-1482
URL:http://www.waseda.jp/culture/link.html
・受講料 無料
・連絡先 早稲田大学大学院商学研究科 花堂研究室 瀬川知恵子
・申 込 日本ナレッジ・マネジメント学会事務局へ
1.会員の種別(個人・法人)、
2.氏名、
3.所属先を記したメールで申し込んでください。
申込先E-Mailアドレスは kms@gc4.so-net.ne.jp です。
その際、申込メールの件名は「11.29WS参加申込」として下さい。
・プログラム
13:00-13:05 開会挨拶
13:05-14:00 早稲田大学知的資本研究会2010-2011年の活動報告(日本語)
13:05-13:15 IIRC統合報告に関するWICRSからの提言
花堂 靖仁-早稲田大学
13:15-13:30 WICI Frameworkフレームワークに基づく統合報告事例
中村 良子-経済産業省
13:30-13:45 マザーズ上場会社を対象にしたホリスティック投資レポート
宮永 雅好-早稲田大学
13:45-13:55 質疑応答
14:00-15:15 セッション1:新たな成長の源泉:無形資源を生かす価値創造(日本語)
報告者:岩田 一明 氏、国際高等研究所 上級研究員
討論者:
東條 吉朗 氏、新エネルギー・産業技術総合開発機構総務企画部長
森田松太郎 氏、日本ナレッジ・マネジメント学会理事長
船橋 仁 氏、株式会社ICMG(旧株式会社アクセル)社長
西田 陽介 氏、日本経済研究所アドバイザリーサービス部長
司 会:花堂 靖仁 早稲田大学教授
15:15-15:25 休憩
15:25-16:40 セッション2:伝統的な株式投資レポートを超えて(日本語)
報告者:東証マザーズ上場会社社長を予定
討論者:
松崎 裕之 氏、一般社団法人 証券リサーチセンター理事
鈴木健二郎 氏、日本経済新聞社 ヴェリスタ編集部記者
栗本 義丈 氏、三菱UFJリサーチ&コンサルティングチーフコンサルタント
他討論者1名を予定
司 会:宮永 雅好 早稲田大学
16:45-18:15 セッション3:共同体の知的資本経営への新たなる展望(英語)
報告者:Ahmed Bounfore教授、パリ南大学
討論者:
Hank Kune 氏、オランダ・フューチャーセンター
Anne Wu教授、台湾政治大学
高梨 智弘 氏、日本ナレッジ・マネジメント学会副理事長
他討論者2名を予定
18:15-18:20 閉会挨拶
◆知の創造研究部会12月9日開催のご案内
(日本ナレッジマネジメント学会理事 知の創造研究部会長 植木英雄)
第18回研究会を下記の要領で行ないますので、ご参集願います。
今回は日本アイ・ビー・エムの林 弘夫氏と椙村 茉莉子氏から「世界のCEO
が考える変革とIBMによるプロフェッショナルのネットワーク化の取り組み」
について発表して頂きます。
世界1,500名以上のCEOに直接インタビューを実施してまとめたCEO Study
2010の調査結果を踏まえて、「組織に創造性を発揮させるリーダーシップ」に
関する変革のスタイルやIT戦略プランの日本と世界のギャップについての有
益な示唆をKMの視点から伺います。
また、IBMが42万人の社員をネットワーク化し、組織としての創造性を一層高
める取り組み事例として、近年導入したツール「Small Blue」のデモがあります。
参加者の皆さんとの質疑・討論で組織を創造的にするリーダーシップについて
一緒に考えてみたいと思います。
日 時:12月9日(金)夜6時10?8時30分
会 場: 大手町ビル533号室(東京経済大学葵友会オフィス)
(地下鉄大手町駅ビル5階)
報告者:林 弘夫氏(株)日本アイ・ビー・エム(ナレッジ&リサーチ担当課長)
椙村 茉莉子氏(GBS事業担当者)
テーマ:「世界のCEOが考える変革とIBMによるプロフェッショナルの
ネットワーク化の取り組み」
(報告60分、デモ15分程度、質疑・討論60分を予定)
司 会: 植木英雄・研究部会長(東京経済大学教授)
参加費:一般参加者(若干名・無料)
会場・資料の準備のため参加を希望される方は部会長までご連絡願います。
連絡先:研究部会長 植木
皆様のご参加をお待ちしております。
◆新刊書籍『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』のご案内
(日本ナレッジマネジメント学会理事 知の創造研究部会長 植木英雄)
さて、この度長年の文科省・科研費研究助成による研究成果が本学会員に
より上梓されましたので、会員の皆様にお知らせいたします。
会員の皆様の中には本研究成果の発表会も兼ねた公開フォーラムにご参加
頂きましたが、その時のパネルディスカッションの抄録も付録に所載してあ
ります。(富士通、日本HP, スズキの経営幹部の報告と討論等を所載)
★『知を創造する経営―日米主要企業の実態の解明』
著者 植木英雄・植木真理子・齋藤雄志・宮下清、 文眞堂 201110.25発行
A5判上製 277頁 定価 3045円(2900円+税) ISBN 9784830947193
グローバルなイノベーション競争が進展する今日、先進企業の知の創造と
人材育成のあり方はどうあるべきなのか。また知の創造の促進要因とは何か
。本書は、日米の主要企業における知の創造のメカニズムやプロセスの実態
を鋭く解明。日米における主要な自動車企業および情報機器企業28社のアン
ケート調査データ(有効回答1106)に基づく統計解析や、企業の管理者171名
に対するインタビュー調査結果を丹念に分析。
仮説検証と事例研究による定量・定性的な分析と考察を踏まえ、独自の知の
創造を促進する経営モデルを提示して知を創造する成功企業の実態を解明。
知の創造の理論的、実践的インプリケーションも提示した画期的な研究成果
です。
なお、企業の事例研究では、本田技研、日産、GM, パナソニック、リコー、
HPが所載されています。
目 次
序章 プロローグ
第1章 研究の目的と方法
第2章 知の創造に関する先行研究のレビュー
第3章 知の創造を促進する概念モデルと日米企業の調査結果
第4章 日米企業における知の創造に関する意識調査
第5章 主要企業の事例研究
第6章 知を創造する経営の考察
終章 まとめと展望
http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book4719.html
●会員特典
なお、会員の皆様には学会本部事務局で会員番号を確認されて番号、
郵送先等の情報を出版社に申し込まれますと特別2割引で購入可能です。
◆『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号投稿募集のお知らせ
(『ナレッジ・マネジメント研究年報』編集委員長 植木 英雄)
『ナレッジ・マネジメント研究年報』第11号の投稿(論文および研究ノート)
の募集を2012年1月30日まで延期いたします。
投稿される場合は、2011年11月15日までに投稿される題名と連絡先を事前に
編集委員長宛てにメールで連絡願います。(編集計画の参考にします。)
なお、投稿原稿は投稿規程と執筆要項(学会HPリンク先参照)に基づき、
2012年1月30日までに3部をメディアと一緒に学会事務局 研究年報
編集委員会宛てに送付してください。
投稿は最近年の年次大会、研究部会等の発表者以外でも自由に投稿できます。
会員の皆さんの奮っての投稿をお待ちしております。
「ナレッジ・マネジメント研究年報」投稿規定
http://www.kmsj.org/news/nenpou_kitei.pdf
「ナレッジ・マネジメント研究年報」執筆要項
http://www.kmsj.org/news/nenpou_youkou.pdf
連絡先:研究年報編集委員長 植木英雄
原稿送付先:日本ナレッジ・マネジメント学会事務局 研究年報編集委員会宛
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町3-1-10田中ビル4階
◆アート部会活動報告Vol.3「茶道の歴史と知からの学び」
(アート部会長 小野瀬由一)
1.茶道の歴史
・日本における茶の歴史は、平安時代の『日本後紀』に嵯峨天皇が梵釈寺大僧
都「永忠」から中国・唐伝来の団茶を奉納(815年)された記述があることに
始まる。
・鎌倉時代には、栄西、源実朝に抹茶を献じると『喫茶養生記』(1214年)に
あり、禅宗寺院に「茶礼」が定着したことが伺える。
・室町・北山文化時代には、足利将軍の「会所(六間)」では唐絵+花瓶+香
炉+文房具が飾られ、会所では懐石(食事+酒)+お茶が振る舞われた。
・室町・東山文化時代には、会所は同朋衆により座敷飾り+唐絵・唐者の管理
・鑑定・連歌が行われ、同朋衆の中から能阿弥・芸阿弥・相阿弥が登場し、会
所を通じ唐者荘厳の茶が大成された。
一方、村田珠光「数寄(唐物名物の茶)」による草庵を考案し、その弟子であ
る古市澄胤(ふるいちちょういん)による淋間茶湯(風呂+茶の湯)武野紹?
による和歌の思想による和風化が深化された。さらに、武野紹?の弟子の千利
休は「わび茶」を大成し草庵を一畳半茶室まで深化させた。他方、この時代に
は社寺門前の茶売りが登場し、庶民への一服一銭(路傍の茶)の茶売りが始ま
った。
・安土桃山時代には、会所の茶は信長・秀吉による政道の茶となり、後に古田
織部(織部茶碗)・小堀遠州(きれいさび)などの「大名茶」となった。一方
、この時代の禁中では、後水尾天皇による「禁中の茶=茶の湯+遊宴」が始ま
り、常習院宮による「茶の湯」の伝授が行われた。他方、千家の「わび茶」は
子孫に伝承され、千宗左(表千家)・千宗室(裏千家)・千宗守(武者小路千
家)となった。
・江戸時代には、裏千家において「わび茶」の点前作法として「七次式」が創
案されその作法は後世まで伝承された。一方、大名茶は片桐石州により四代将
軍徳川家綱へ献茶されたがこの頃になると「わび茶」への傾斜が見られたが、
松平不味『古今名物類聚』を経て井伊直弼『茶湯一会集』に到達した。
・明治時代には、明治維新により茶の湯など日本伝統文化は衰退したが、千家
の「わび茶」は家元伝承した。一方、大名茶と禁中茶は豪商などによる「数寄
者の茶」として統合された。
・大正時代には、千家の「わび茶」は学校茶道を展開し女性の「茶の湯」とし
て定着した。一方、「数寄者の茶」は岡倉天心の『The Book of TEA』(1906年
)により米国ニューヨークの上層階級に紹介され「茶の湯」の国際展開が始ま
った。
・昭和時代には、女性の嗜みの一つとして「茶の湯」が大衆化し今日に至って
いる。
2.茶道の知
・千利休「わび茶」では、点前作法=形が身につくことで心も育つとし、三要
素=位置+順序+動(序破急)と三体(真行草)が奥儀とされた。
・「わび茶」の手順は、七事式で示され「茶かふき」「廻り炭」「廻り花」「
炭座」「花月」「一二三」「員茶」である。
・「茶の湯7則」は、?花は花のように、?炭は湯の沸くように、?夏は涼し
く、?冬は暖かく、?刻限は早めに、?降らずとも雨の用意、?相客に心をつ
けよ、である。
・「茶の理念」は、瞬間瞬間を大切にする「一期一会」である。
・茶道の修練の「守破離」といわれ、「守」は法を順守し身に付ける段階、「
破」は法を破る段階、「離」は法を離れて自由闊達の境地である。
・「お茶の心」は、「卒啄同時」(亭主と客、客同士の呼吸がぴったり合うこ
と)である。
・利休の「茶道精神」は「和敬清寂」であり、「和」は互いに認め合い、譲り
合うことで、「敬」は主客共に尊厳な人格であることを相互に認め合い互いに
礼拝すること、「清」は心を清め、その清められた心から自在に動き出すこと
、「寂」は変化によって動揺することのない心の寂然不動の心境である。
3.茶道から学の学びに関する考察
・「わび茶」の三要素=位置+順序+動(序破急)と三体(真行草)は、企業
経営におけるSWOT分析+戦略構築+戦術構築と製品化バリエーションといえよ
う。
・「わび茶」の七事式は、企業経営における事業プロセスや手順の明示といえ
よう。
・「茶の湯7則」は、企業経営の重要成功要因である?最適資源配分の原則、
?選択と集中の原則、?顧客価値創造の原則、?コア・コンピタンスの原則と
いえよう。
・「茶の理念」の「一期一会」、「お茶の心」の「卒啄同時」は企業の顧客満
足及び従業員満足の視点といえよう。
・「茶道精神」の「和敬清寂」は、人と組織を動かすためのコミュニケーショ
ンの視点といえよう。
・茶道の修練の「守破離」は、企業社員の役割分担と必要能力及び教育研修方
法の明確化といえよう。
【参考文献】
・千宗室著『茶の心』淡交社、2001年10月
・立木智子著『岡倉天心・茶の本鑑賞』淡交社、1998年10月
・岡倉覚三著『茶の本』岩波文庫、1961年1月
(文責:KMSJアート部会長 小野瀬由一)
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<編集後記>
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