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日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン
第115号 2018/3/13
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編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局
□ 目 次
◆巻頭言◆「研究部会の10年間を振り返って?知の創造と実践知の共創?
◆日本ナレッジ・マネジメント学会 第21回年次大会のご案内
◆第42回知の創造研究部会のご案内
◆経営関連学会協議会よりご案内(英文論文投稿の募集)
◆AI(人工知能)を包含するEmbedded Knowledeg(埋め込み知)と言う視点
第二回 Embedded Knowledge(埋め込み知)の歴史その1 構造主義が原点
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◆巻頭言◆「研究部会の10年間を振り返って?知の創造と実践知の共創?」
(日本ナレッジ・マネジメント学会専務理事・研究部会長 植木英雄)
知の創造研究部会は、2008年3月に小職の年次大会報告を契機として知の創造研究部会を創設することになりました。6月に大手町ビル会議室(東京経済大学)で第1回研究部会を開催して以来、今年5月18日に開催する第42回研究部会で10年になります。
本研究部会は、先進企業における知の創造がどのような要因や条件により促進されるのか、また企業内外の環境変化に適応した知の創造と経営革新のプロセスを事例研究による探索から明らかにすることを主目的として発足しました。また、異業種・異分野間の知的交流に富むクリエーティブな研究会を通じて、新たな知や発想の気付き等を共有・協創し、「知の創造を促進するマネジメント・モデル」の在り方を探索し、実践知の創造を目指しております。
そもそも、この研究部会を立ち上げた背景の経緯として、小職が2004年度から4年間研究主査として、文部科学省・科学研究費の助成研究プロジェクト「知の創造を促す組織学習と人材育成―日米企業の比較分析」を行なったことに起因しております。この研究成果報告会を東京経済大学で行い、その際に本学会の役員・会員を含む百名の参加者を得て、公開フォーラムを実施したことが、その後の本研究部会の創設に繋りました。
部会の名称を「知の創造」とした理由は、既に当時の米国企業で知識・データの構築と共有がルーチン化して、ナレッジ・マネジメントの概念がある意味で陳腐化し、その意義や使命を企業のCIOやCTO等の担当者との面談調査から察知するに至ったからです。そこで、これからは陳腐化する知識の蓄積ではなく、実践知の創造と組織的な人財育成がより重要になると考えたからです。
●続きは⇒ http://www.kmsj.org/archive/magazine115_1.pdf
◆日本ナレッジ・マネジメント学会 第21回年次大会のご案内
(大会実行委員長・本学会理事 西原(廣瀬)文乃)
第21回年次大会は、立教大学池袋キャンパス:8101教室にて、5月26日(土)に開催いたします。大会テーマは、「イノベーションを起こす組織:知を創るプロセスを創る」です。
本大会は従来の年次大会とは趣を変えて、ダイアローグセッションを行います。ダイアローグセッションでは、テーマ提供者からテーマについての解説を行い、発表者からテーマについて短いご講演を頂き、テーマ提供者と発表者、フロア(参加者)との間で対話を行います。対話の場を創ることによって、各セッションのテーマを自分の身近に引きつけ、ジブンゴトにし、知の共創を促進します。
本大会の特別講演には、知識学派の生みの親である野中郁次郎一橋大学名誉教授にご登壇を頂きます。最近のご研究のテーマである「知的機動力」に関するご講演を頂く予定です。また、特別講演に続く午前の部では、「イノベーションを起こす組織:知を創る間接部門の機動力」をテーマとするダイアローグセッションを行います。野中先生には発表者との対話に加わって頂く予定です。昼食をはさんで、午後の部では、3つのダイアローグセッションを行います。
大会終了後は、立教大学第一食堂で懇親会を開催いたします。懇親会費用は3,500円前後を予定しております。
申し込み方法、大会参加費、懇親会費等の詳細については、決まり次第ご連絡いたします。
知を共創する場への皆様のご参加をお待ちしております。
第21回年次大会開催要項
1.開催日時 2018年5月26日(土)9:30?17:00
2.会 場 立教大学池袋キャンパス:8101教室
3.大会実行委員長 西原(廣瀬)文乃氏 (立教大学経営学部国際経営学科助教)
4.大会テーマ 「イノベーションを起こす組織:知を創るプロセスを創る」
5.大会スケジュール
9:30-9:40 開催挨拶:日本ナレッジ・マネジメント学会 会長 花堂靖仁
立教大学経営学部 学部長 山口和範
【午前の部】
9:40-10:40 特別講演「演題未定」野中郁次郎氏(一橋大学名誉教授)
10:50-12:00 ダイアローグ1:「イノベーションを起こす組織:知を創る間接部門の機動力」
テーマ提供(5分) 西原(廣瀬)文乃氏(理事)
発表(15分)LIXIL 情報システム本部 Information Excellence部 村上修司氏
発表(15分)公務人材開発協会 菊池敦子氏
発表(15分)内田洋行 知的生産性研究所 平山信彦氏
ダイアローグ(20分) 間接部門の機動力を高めるには
12:00-13:00 【昼食】 理事会 9203教室
13:00-13:30 会員総会 8101教室
【午後の部】13:30-17:00 会場:8101教室
13:30-14:30 ダイアローグ2:「イノベーション企業にみるトップの役割」
発表(30分) 大西幹弘氏(副理事長)「リンナイの事例」
ダイアローグ(20分)筒井真理子氏(近畿大学)×大西幹弘氏
フロアからの質問 (10分)
14:45-15:45 ダイアローグ3:「オープンイノベーションと価値創造」
テーマ提供(10分)植木英雄氏(専務理事)
発表 (30分) 波木井卓氏(コニカミノルタ株式会社ビジネスイノベーションセンタージャパン所長)
ダイアローグ・会場からの質問(20分)
16:00-17:00 ダイアローグ4:「イノベーションを起こす組織を創る」
テーマ提供(10分) 高山千弘氏(理事)
発表(30分)柴崎辰彦氏(富士通株式会社デジタルフロント事業本部長代理)
ダイアローグ(20分)1‐2名x高山千弘氏
17:00- 閉会挨拶など
【懇親会】
18:15-19:30 会場:第一食堂(会費 3,500円前後を予定)
以上
◆第42回知の創造研究部会のご案内
(本学会専務理事 知の創造研究部会長 植木英雄)
第42回研究部会は、5月18日(金)18時20から茗荷谷駅前の拓殖大学で行います。(手帳に日程をマークしてください)
細野会員がA社において執行役クラスの部門長11名が組織知をどう考え、どう改善しようとして、どうリーダーシップを発揮したか、インタビュー調査の結果を踏まえて報告します。
日時:5月18日(金)
18:00より受付、研究会開始18:20-20:30
会場:拓殖大学 (丸ノ内線茗荷谷駅より徒歩3分)
(会場の詳細は、次号に掲載予定)
<報告者とテーマ>
ご挨拶とプログラムの紹介
報告 18:25-20:30
細野一雄氏(富士通クオリティ&ウィズダム プロフェッショナルサポート事業部部長)
テーマ:「事業部門長による知識リーダーシップとその影響
?IT企業の事業部門ナレッジ・マネジメントの事例研究
(研究会終了後に懇親会を予定、予算2500円程度)
申込み:研究会へのお申込みを4月末までにお知らせ願います。
植木部会長宛てuekimhk@jcom.zaq.ne.jp
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(参加申し込み書)
5月18日(金) 研究会参加__.研究会と懇親会の両方に参加__
氏名、所属 (電話):
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途中からの参加も可能です。奮ってのご参加をお待ちしております。
◆経営関連学会協議会よりご案内(英文論文投稿の募集)
(経営関連学会協議会副理事長、JJM誌編集委員、本学会専務理事 植木英雄)
本学会も加盟しております経営関連学会協議会の評議員会役員選挙が3月4日に明治大学で開催され、小職は第5期の理事に選出され、その後の新理事会で副理事長(企画担当)に再任されましたので、お知らせいたします。
経営関連学会協議会では、査読付き電子版英文ジャーナルJJM誌を発行しております。現在までに3号を発行しております。第4号は、現在最終査読中です。本学会員は、どなたも単著、共著の英文論文を投稿できます。
原稿の使用言語と文字数は英文、6,500語程度です。原稿の締切りは[第5号]2018年7月31日です。
規程・執筆細則・各種様式については、http://www.jfmra.org/jjm/submit.htmlより、電子版英文ジャーネルの投稿規程【改正版】(PDF)、執筆細則(PDF)、投稿申込書(Excel)を参照願います。
申込みの際には、本学会の所属を明記してください。Best Paperには、審査の結果Best Paper Award賞が授与されます。
送付先:jjm@jfmra.org 経営関連学会協議会電子版英文ジャーナル編集委員会
以上。
◆AI(人工知能)を包含するEmbedded Knowledeg(埋め込み知)と言う視点
第二回 Embedded Knowledge(埋め込み知)の歴史 その1 構造主義が原点
(日本ナレッジ・マネジメント学会副理事長 山崎秀夫)
さて前回ご紹介したEmbedded Knowledgeですが、その原点は戦後の構造主義やポスト構造主義と呼ばれる哲学とそれを応用した人類学などの研究にあります。
フランスの文化人類学者のレヴィ=ストロースが確立した構造主義とは人々の考え方や行動の背景には「社会と文化の根底にあり、それを営む当人たちにも明確に自覚されていない構造がある」と言った理論でした。結婚における部族間での女性の交換と言う慣習など未開とされていた文化のなかにも緻密で秩序立った思考が無意識の内に存在すると言う事が発見されました。(『野生の思考』(1962年、レヴィ=ストロース著)
それまでフランスなど欧米の哲学世界では実存主義者ジャン・ポール・サルトルの「自由に呪われた存在」としての人間観が主流でした。市民社会に生きる人々は有り余る自由を謳歌しすぎていてどうしていいかわからないと言う主張でした。ところがこのレヴィ=ストロースの構造主義は、その個人の自由を「自由なんかない」と主張し、否定したので大騒ぎになりました。人々は社会の構造に無意識に支配されており、社会の構造が人々の思考や行動をコントロールしていると言うのです。
この構造主義の実体としては「社会の文化や制度、慣習、プロセス、人脈、モノなど」が挙げられます。同じことは企業の保有する組織文化やビジネスプロセス、制度、人脈、モノ」などにも当てはまります。
●続きは⇒ http://www.kmsj.org/archive/magazine115_2.pdf
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<編集後記>
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編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局(森田 隆夫)
問合先 日本ナレッジ・マネジメント学会事務局
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