日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン 第22号
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日本ナレッジ・マネジメント学会メールマガジン
第22号 2009/4/14
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編集・発行:日本ナレッジ・マネジメント学会(KMSJ)事務局
□ 目次
[学会からのお知らせ]
◆今年のTKF2009 はアメリカで開催されます
(日本ナレッジ・マネジメント学会 事務局)
◆昨年のTKFで配布された書籍を発送させていただきました
(日本ナレッジ・マネジメント学会 事務局)
◆「KM学会 多様性研究部会 メンバー募集のお知らせ
(多様性研究部会長 澤谷 みち子)
[転載記事]
◆メルマガ「クリエイジ」第242号 2009年3月23日より
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◆今年のTKF2009 はアメリカで開催されます
(日本ナレッジ・マネジメント学会 事務局)
今年度のThe Knowledge Forum2009は、9月1日と2日に、アメリカ
合衆国のウィンスコンシン大学で開催する方針で検討しております。
プログラムの詳細など、開催についての最新情報は本メルマガで
提供させて頂きます。
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◆昨年のTKFで配布された書籍を発送させていただきました
(日本ナレッジ・マネジメント学会 事務局)
昨年開催されましたTKF2008では、参加者の皆様に、日本ナレッジ
・マネジメント学会編、かんき出版発行の新刊書、「型」と「場」
のマネジメントを無料で配布させていただきました。
こちらの書籍を、当日ご参加頂けなかった会員の方にも是非読ん
で頂きたく、昨年度の年会費を納入された方々を対象に、無償にて
送付させていただきました。
なお、未着の場合はご面倒でも学会事務局までご連絡下さい。
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◆「KM学会 多様性研究部会 メンバー募集のお知らせ
(多様性研究部会長 澤谷 みち子)
多様性研究部会では以下の内容で月例会を実施しています。
2009年度のテーマ 「多様性とイノベーション」
それぞれ異なったバックブラウンドを持つメンバー間の情報・価値
を交差し知的なイノベーションを誘発する場とすることを目的に活
動しています。主に企業での実務担当者を中心とした研究会です。
気楽な集まりですので、どうぞお気軽にご参加ください。
今後の予定は以下のとおりです。参加希望者は部会長の澤谷までご
連絡ください。
4月度例会
日時4月15日 (水) 18:30-20:00
場所:ナレッジマネジメント学会会議室
担当:澤谷 みち子(多様性部会長 全日本空輸株式会社 商品戦略室主席部員)
テーマ 「多様性とイノベーション 商品開発の視点から」
5月度例会
日時:5月20日 (水) 18:30-20:00
場所:ナレッジマネジメント学会会議室
担当:岡本 美津子(東レダウ・コーニング株式会社 スペシャルティ
ケミカルズ事業本部 マーケティングコミュニケーションズマネージャー)
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◆メルマガ「クリエイジ」第242号 2009年3月23日より
目次
1.ビジネス書「パラダイムシフト」書評
2.人生で感銘を受けた本
[編集後記]
1.ビジネス書「パラダイムシフト」書評 小山敏幸
○「パラダイムの魔力?成功を約束する創造的未来の発見法」
ジョエル・バーカー著 仁平 和夫訳 1995年4月
日経BP出版センター 価格:1,427円(税込)
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=482274020X
1年前とは、全く違った世界に我々は追いやられた。国際金融システム
の瓦解が津波のように襲い、実経済を狂わせ、かつてない世界同時不況
に突入させられた。今が底なのか、まだまだ底は先なのかも、わからない
状況にある。スピードにおいても、国・地域を越えた拡がりにおいても、
全ビジネス領域に及ぶ幅においても、かつてない規模で経済環境が急速
に悪化してきた。そして、従来型のビジネスが全ておかしく、閉塞感に
満ちてきた。
どうすれば、この閉塞した状況から脱却できるのだろうか?政治秩序、
経済秩序の変革も必須だろうが、それだけでなく我々足元のビジネスに
おいて、パラダイムシフトレベルでの大見直しが必要になったのではない
だろうか?従来型のモデルでは何をやっても浮揚せず、逆に、大きく変革
せざるを得ない時期になったのではないだろうか。
本書では、パラダイムシフトの成功例、失敗例、閉塞下からのブレーク
スルー例を通して、パラダイムの特徴、パラダイムシフトが起きる引き金、
新たなパラダイムを発見できる人/発見できない人の特徴、パラダイム
シフトに必要な条件、経営者、リーダー、管理者に求められるものを示唆
している。
そして、本書は、どうすれば、創造的未来の発見に繋がるのかについて
の方法論を記述している。今日、我々が直面しているビジネス上の閉塞感
は、パラダイムシフトを迫っているトリガーでもある。これまでの石油危機
等の経済危機からの脱却も、振り返ってみればパラダイムレベルでの
変革により、日本経済の新たな牽引役となった産業の創出によって可能
となっている。今回も同様にパラダイムシフトが望まれる。
○「ザ・チョイス?複雑さに惑わされるな!」
エリヤフ・ゴールドラット著 三本木 亮訳 2008年11月
ダイヤモンド社 価格:1,680円(税込)
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4478006652
これほど読みやすい経営書はないだろう。内容は、具体的なケースで
ソリューションを提起する。それは、決して奇をてらったものではなく素直
なものであるが、そのアプローチは大変応用が効き示唆に富んでいる。
どんな大きく複雑な企業でも、その活動を支配する原因と結果の関係
はシンプルだという信念。それ故、明晰な思考を妨げる障害は、現実に
対する歪曲された認識であり、明晰に思考する鍵は、循環ロジック(議論
の堂々巡り)を避けることという。
そして、存在する対立から目をそらすこともなく、その根底にある前提
を取り除く事で対立を解消できるという信念。それ故、複雑なソリュー
ションは答えにならず、上手くもいかないという。
勿論、本書でとりあげられたケースは、筆者のビジネス経験において
もベストプラクティスに類似のものもあることはあった。しかし、この書の
良さは方法論にあり、これに基づいていればもう一段、そのベストプラク
ティスも磨かれたと思わざるを得ない。
今、全ての経済活動が閉塞感で覆われている。従って、逆に従来型
のビジネスモデルを変える好機である。この書のシリーズである「ザ・
ゴール」「ザ・ゴール2」、「チェンジ・ザ・ルール」「クリティカルチェーン」
と合わせて、読み直せば、閉塞感突破の糸口が見えるかも知れない。
一気呵成に読まざるをえない程、引き込まれる書である。
2.人生で感銘を受けた本 小山敏幸
○「格差はつくられた?保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略」
ポール・クルーグマン著 三上 義一訳 2008年6月 早川書房
価格:1,995円(税込)
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4152089318
昨年のノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン教授の書である。
ブッシュ政権の厳しい批判者としても著名なクルーグマン教授が、この
タイミングに受賞したことに、多少政治的なにおいを感じるところがある
が、この書は受賞前の著作である。
これは、経済学の書というよりも、黒人の民主党大統領誕生を予言
した書といって良い。逆に言うと、何故、これまで黒人の大統領が生ま
れなかったのか?その問いに答える書ともいえる。
世界で最も豊かな国、民主主義の進んだアメリカで、何故、このような
大きな格差が存在しうるのか?ブッシュ政権下における収束しないイラク
戦争や今回のサブプライム問題に端を発した金融恐慌、世界同時不況
が、結果としていかにこの格差問題解決を早めざるをえないかなど、
格差問題を歴史的に紐解きながら、今後のアメリカの政治が立ち向かう
べき方向を示している。
今、日本の政治においても、格差問題が大きな政治問題となってきて
いる。米国とは違い、小泉政権時代の規制緩和が引き起こしたとか、
逆に、改革が中途半端で規制緩和が不十分だからという全く相反した
議論があるが、結局は市場経済の良さとその反面をどう制御するかと
いう問題に帰結するのではないだろうか。
いずれにしても、日本の格差問題は、今回の経済危機によって鮮明に
クローズアップされ、政治の混乱が逆に真正面から対処を迫られると
いう形で、解決の好機に直面しているともいえる。日本の格差問題も、
米国同様、政治により作られた負の遺産である。米国は黒人大統領の
誕生により、解決に向け大きく前進するように見える。日本の格差問題
も、今回の政治の混乱により、解決が早まる事を期待したい。
それにしても、黒人大統領を選出したアメリカ政治の懐の深さに感嘆
する。アメリカ社会、政治を理解する上で、お勧めの好書である。
○「葡萄酒か、さもなくば銃弾を」
手嶋 龍一著 2008年4月 講談社 価格:1,785円(税込)
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4062146746
手嶋龍一、この人の語り口は穏やかだが、その内容はリアルで鋭い。
他の解説者にはない重さとキレを感じる。そんなことで、まとまった本を
探してみた。このタイトルは、少し現実離れした表現になっているように
思っていたが、読んでみれば、政治家とは常に死と直面している職業
なのだという事を思い知らされる。
それに引き換え、是々非々の議論の少ない日本の政治はなんと弛緩
したものなのだろう!本書には、日本人を含め29人の政治家・外交官
が登場する。今まで語られていなかった、オバマ新大統領の大統領選
への道も描かれている。そして、ヒラリー・クリントンの大統領選への
過程と負けに繋がった重大な判断ミス、ユーロ誕生でのコール首相の
「経済の統合なくして政治の統合なし」という信念、キューバ危機に直面
したケネディの裏参謀の話などなど、世界政治の表裏と日本の外交史
の裏をめくってみることが出来る本である。
読み終わってみると、手嶋龍一の持つリアル性は、いかに個々人の
奥深い事実や感情を踏まえたものから発しているかという事が改めて
良く分かる。同時に、マスメディアの固定観念的で表面的な報道姿勢
が鼻についてもくる。
これまで表に出ていなかった奥深い事実を通して、政治を改めて見て
みたい人にうってつけの本である。ここに登場する政治家・外交官の
知られざる一面に驚嘆させられる久々の本である。
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小山敏幸(こやま としゆき)略歴
1949年岡山県生まれ。71年慶応大学経済学部卒業。同年、野村コン
ピューターシステム(現、野村総合研究所)入社。75年カリフォルニア
大学バークレー校経営大学院卒業。以降システム開発部門所属。
野村総合研究所常務執行役員、流通システム事業本部長を経て、
現在、野村福祉共済会理事長。
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[編集後記]
小山敏幸氏には第134号に続いて2回目の執筆をお願いした。ピンチ
はチャンスとも、チェンジはチャンスともいう。パラダイムシフトが期待
される2009年でもある。
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今日のコラム「8020運動」
人間には32本の永久歯があるが、親知らずもあり実際は24本から
28本並んでいるのが一般的とのこと。私は28本、うち6本は治療済み
の虫歯。4-5年毎に歯医者にお世話になってきた。幼い頃からの朝晩
2回の歯磨きを3年前から毎食後1日3回に増やした。80歳になっても
自分の歯を20本以上保つ、8020運動応援グッズ「デントレックス」を
試してみた。歯ブラシでは落としきれない食べ滓を洗浄して歯周病や
口臭の原因を除去できるとのこと。爪楊枝より快適。少し沁み虫歯に
なりかけているようだ。
「お口は体の入口、歯は健康の入口」とも。良く話し、良く笑い、
良く噛み、良く磨き、良く洗い、健康で長生きしたいものだ。
「満月に目を見開いて花こぶし」飯田龍太
(推薦書籍)
心と体の不調は「歯」が原因だった! PHP新書 533
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4569700462
日本の歯科医療政策?医療経済と国際比較の視点から
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4326700556
退化する若者たち?歯が予言する日本人の崩壊 PHP新書 398
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4569647251
歯は命とつながる臓器?それは、脳のセンサーでもある
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4883204006
自民党迂回献金システムの闇?日歯連事件の真相
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4046210060
歯周病で死ぬのはイヤだ!
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4769813864
むし歯・歯周病?もう歯で悩まない ホーム・メディカ・ビジュアルブック
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4093045925
老けない人は歯がちがう?歯周病でからだがサビつく!
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4794215789
かかったかな?と思ったらすぐに読む歯周病の治療と予防法
?歯医者さんに行く前に読む本
http://www.creage.ne.jp/app/BookDetail?isbn=4528016737
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